トマトの成長日記④~第5花房開花&第一果房摘果~

1か月半ぶりに5号西区のトマト成長日記の投稿です。

成長日記③では第一花房の開花と芽欠き作業についてお伝えしました。

今週は1か月半前に開花を報告した第一果房の摘果を行いました。

 第一果房は4果になるように摘果をしています。最も大きい果実の多い第一果を摘果してサイズを揃えるか、肥大したものを摘果するのはもったいないから残すのか、永遠のテーマですね。第一果は形が悪いことも多いので、摘果の時点で果実が小さければ、第一果を摘果するのも1つの選択肢かなと個人的には思っています。

 ただ、弊社の栽培方式は低段密植を年間3作繰り返すリレー方式ですので、開花時期がそろうように摘花・摘果することが1作の期間を短縮する上で重要になります。やはり各果房の1番花~4、5番花あたりを残すのがベターなのかな。

ちなみに生育の早い株は、第二果房も摘果する時期になっています。

また、タイトルにもあるように

今日1月8日に、第五花房が開花しました!、が!?

こちらも少し悩ましいことがありまして、

それは、今回成長記録を報告している5号西区内の栽培場所により、生育速度(開花時期)が大きくずれてしまっていることです。

 5号西区では、5号西4区の第五花房の花が開花した株がある一方で、5号西6区では写真のように第三花房までしか開花していない株があるのです。5号西6区は普段は日当たりが良いため生育が早く、収穫も早く始まる区画なのですが、ハウス内に温度勾配が出来て気温が十分に上がらなかったのが原因のようです。

 5号棟東西の区画(各5a)の暖房は、環境制御コンピュータ(DM-ONE)により温度に応じてヒートポンプ→温風暖房機の順に動くようになっていますが、ヒートポンプとそのセンサーは5号西区画から離れた5号東区にあるため、温風暖房機(5号東区と5号西区の両区にある)が動くまでの間,5号西区は比較的低い温度に曝されていたようです。また、コナジラミ防除の関係で5号東と西は仕切りカーテンで仕切られていたことも温度差が生じた理由の一つです。現在は温風暖房機の温度設定を工夫し、また仕切りカーテンも開放したので、両区とも均一に加温されるようになっています。ハウス環境を均一に保つのは本当に難しいですね。

日当たり自体は良いので、最終的に1果房分くらいの生育差に落ち着くのでは、、、と思っています。

そして、そのヒートポンプがある区画(5号東区)では、

桃太郎ワンダー(下記写真上)と富丸ムーチョ(下記写真下)の収穫が始まっています。少し桃太郎ワンダーの方が収穫開始が早い印象。富丸ムーチョの節間は桃太郎ワンダーの節間よりも長いため下の果房が垂れ下がっています。地面付近の冷たい空気の中で生育しているのも収穫が少し遅い原因だと思われます。

最近は農場全体の日収穫量が少なめなので、5号東区のワンダーとムーチョの収穫最盛期が待ち遠しいです。

社員 木邨

(株)静岡アグリビジネス研究所

農業をサイエンスに "Dトレイ栽培"で安定収入と週休2日を実現