4年間お世話になりました

病害虫担当の石原です。本日をもちまして静岡アグリビジネス研究所を退職することとなりました。まだまだここでトマトと虫たちを見続けたかったので、とても残念です。


手前みそではありますが、この4年間でとても病害虫の管理がしやすい圃場になりました。その要因として3つ挙げるとすると…


まず1つ目はタバコカスミカメの導入です。薬散をしても減らないタバココナジラミを見事に抑えてくれています。また、コナジラミだけでなくアザミウマや時にはサビダニやハダニも捕食しています。まだ問題点は色々とありますが、頼れる相棒です。


2つ目はイオウフロアブルの散布です。以前は周期的にうどんこが発生し、抑えられない状態になることもありましたが、イオウフロアブルを定植直後から隔週で2,3回散布するようになってからは、うどんこで困ることがかなり少なくなりました。同時にトマトサビダニにも効果があるので、タバコカスミカメの導入以降、殺虫剤の散布回数が減り、いわゆる“その他の害虫”が増えやすくなった状況で、サビダニを抑えてくれるのはとてもありがたいです。


最後に、ハウス内の除草の徹底です。特に栽培終了後の除草の効果がかなりでています。作と作の間隔が短いと、前作の黄化葉巻病に感染したコナジラミや、病気などが次の作に受け継がれてしまいます。ハウスの中には色々な機材があるので、除草を徹底するのは難しいのですが、機材の裏などの隙間に入り込み、小さな雑草も残さず除去することで、栽培初期の病害虫をかなり抑えることができています。


今年は特に病害虫の発生が少なく心穏やかに過ごすことができました。ただ、残念ながら安定した状態は長く続かないのが病害虫管理の難しい(面白い…)ところで、これから新たな問題も出てくると思います。例えば、アザミウマが媒介するウィルス病はかなり手ごわそうな感じです。こういった課題に一緒に立ち向かっていきたいところですが、これからは離れたところで応援していきたいと思います。

皆様、本当にこの4年間お世話になりました。ありがとうございました!!



(株)静岡アグリビジネス研究所

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