出たなうどんこ!!

こんにちは、病害虫担当の石原です。

気温も下がってきたので気を付けなければいけないと思っていたのですが、ついつい油断していました。

そうです、うどんこ病です。

出してしまいました、カメちゃんハウスで。

(カメちゃんは、タバコカスミカメの愛称です。現在、コナジラミやアザミウマの天敵として導入しています)

これは調査表です。

静岡アグリでは1週間に1度、全てのハウスの病害虫の調査をしています。

こんな感じで葉裏も調べます。小さくて見えにくいですが、

コナジラミの幼虫と成虫がバッチリいますね。

虫の頭数や病気の状態を調べて今の病害虫の状況を把握したり、

集めたデータを病害虫の発生の予測に使ったりしています。


にもかかわらず!うどんこ病を出してしまいました。

カメハウス以外は定期的に農薬を散布していたので大丈夫でしたが、

カメハウスは、カメちゃんの活躍で農薬を散布する必要がなく、

さらに、今年はうどんこ病が出るのが遅かったため油断していました。

早速、カメに影響が少ない殺菌剤を選び散布しました。

薬剤散布2回で抑えることができましたが、

これから再発する可能性もあるので気を付けなければいけません。


ここで、うどんこ病とはなんぞや?

うどんこ病の原因となる菌は1種類ではないらしいです。

作物や地域によって異なりますが、トマトは4種類くらいの菌が知られています。

そして、菌によって増えやすい温度や湿度が異なります。

さて、静岡アグリではどうでしょう?

過去のデータを見てみると・・・8、9月と12、1月以外はうどんこ病が出ています。

今年は11月に入ってもあまり気温が下がらなかったせいか12月でも出ました。

ただし、春に比べると秋は被害が大きくなりにくいですね(今のところ)。

ということは、暑い時期はほぼ出ないと考えていいけど、

冬はハウス内にうどんこが残っていたり、温度が高かったりしたら出続けるといったところでしょうか。

湿度も菌によって好みが違うので、これくらいに湿度を保っていたら大丈夫とはいえないようです。

ただ、湿度100%だと増えないらしい・・・

でも、100%というと葉が露で濡れているような状態なので、他の病気が心配です。

やはり、うどんこ病は予防と早期発見が大切ですね。

ちなみに、最近はよくイオウフロアブルを使っています。

サビダニの防除にもなるし、予防だけでなく、

うどんこ病が少し発生しているくらいなら抑えることができるので重宝しています。

今年もあとわずかですね。

今年のうどんこは今年のうちに!!

それでは、よいお年を。

(株)静岡アグリビジネス研究所

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