トマトの品種と出芽温度の話
皆さんこんにちは。
じめじめした毎日にきのこがはえてしまいそうな渡辺です。
洗浄後のDトレイにかえるさんがいらっしゃいました。かわいいです。
現在5号ハウス東西で絶賛収穫中のトマトですが、播種時に普段とは違ったことがあったので今日はそのことについて書きたいと思います。
静岡アグリビジネス研究所では、トマトは種から育てています。
前作に使用していたトマトは主にタキイ種苗さんの桃太郎ヨークとサカタのタネさんの麗月です。基本的には現在は大玉としてこの2品種を使っています。
今作の5号ハウス東西では、黄化葉巻対策の実験として、タバコカスミカメ(以前石原さんが記事にしておりました。)の他にトマト自体が黄化葉巻病耐病性をもつ「桃太郎ホープ(タキイ種苗)」を利用しました。
その播種時のこと。
静岡アグリの播種~育苗作業(※二次育苗をしない場合)は簡単に書くと以下の通りです。
①播種(種をまく)
②土を被せて1セルトレイずつ必要なだけの水をかける
③ラップをかけて苗テラスに入れる
④苗テラスでおよそ3日間28℃の温度で育苗
⑤3日後ラップをはずすとセルトレイのうちいくつかのセルから出芽がみられる
⑥温度、灌水回数等を変更して約2週間程育苗
(ちなみに、私は最初発芽と出芽の違いが良くわからなかった(そもそも出芽ということばを聞いたことがなかった)のですが、発芽は幼根や幼芽が種皮を破って出現したときのことをいい、出芽は種子が発芽し,土から芽が現れた状態をいいます。種を埋めた深さにもよるかもしれませんが、発芽の状態だと土がちょっともこっとしています。)
④が終わり、ラップを外してみたところ、「あれ?出芽率が悪いような…?」
あわてて全部のトレイを確認したところなんと1枚全く出芽をしていないセルトレイもあるではないですか! 発芽しているような土の盛り上がりも見えない…。
なぜ?1枚水をかけ忘れたのか?…いや、全部のセルトレイに水をかけた。
水の量が足りなかったのか?……いや、きちんと必要分の水をかけた。かけすぎてもいない。
1つ1つ要因になりそうなことを社長、海野さん、私で確認しても心当たりがありません。
そこで、社長がお知り合いの専門家(掲載許可をいただいていないので、ぼやっと書かせてください(..;))にお電話をしてくださったところホープはもう少し低い温度でも発芽するとのこと。
だったら、と今度は播種後の温度を25℃にしてみることにしました。
結果は………
この通り。劇的にホープの出芽率が改善していますね。
タキイ種苗さんのHPを見ると、「ぐれた低温伸長性をもち、低温期においても、草勢が安定する。」と書いてあるので、それが影響しているのでしょうか?
ちなみにその後。3号播種用の麗月も25℃にしてみたころ、ほぼ100%に近い種が3日目で出芽しました。
今後は25℃が静岡アグリでの定番になるの…かもです。
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