メロン栽培経過記録その3
前回のメロン栽培経過報告その2で、5月23日のメロン果実肥大状況をお知らせしましたが、その後1週間ほどしか経っていないのに、果実は鶏卵から小さいソフトボールくらいの大きさになり、縦のネットの発生も始まりました。
一般的に温室メロンは、開花後2週間程度で果底部に同心円状のネットが発生し、それに続いて果実全体に前述のような縦ネットが発生を始めます。
しかし、この時期に果実の緩み程度が小さく指ではじくとカンカンと甲高い音がするような果実は、急激な肥大に負けて裂果に近いネットが果底部(次の写真参照)や果実表面に発生します。
メロンのネットとは、そもそも果実の肥大時にその膨張程度に耐え切れなくて出来たひび割れなのですが、果皮が緩んでいなくて(硬くて)膨張の力に負けると裂果が大きすぎてミミズネット(幅数ミリの割れ目)や裂果そのものになります。
逆に緩みすぎると膨張する力に任せてネットも発生させずにぐんぐん肥大し、ネットのない坊主球になります。
果実が硬い場合、5月下旬といえども暖房設定でやや高温(夜間最低温度18~20度程度)管理し、夜間給液を止めて、また昼間も排液はないが萎れない程度に給液を抑えることで、果実肥大を抑制し、果底部の裂果やミミズネットの発生を抑えて、何とかおとなしいネットがじわじわと発生するように水管理を行います。
温室メロンが隔離ベッドで栽培されている理由は、このような水の管理を行うためですが、静岡アグリのDトレイ栽培では、培地容量が250ml/株と極めて小さく根量が制限されているために、水を切る(少なくする)、与えるは自在にできます。
メロンがこのように肥大してきたので、5月30日に玉吊りをしました。
次の写真で、Dトレイ栽培中のメロンと玉吊りの状態をご覧ください。
代表取締役社長 糠谷 明
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