フィールド実習と糖度の話
最近は晴れだったり、雨だったり、曇りだったりとすっきりしない天気ですね。
気温は低く過ごしやすいですが、日射量がこの時期では少なくトマトの生育が心配ではあります。
今回は静岡大学藤枝フィールドセンターの共同利用関連で、
静岡英和学院大学と静岡産業大学のフィールド演習の実習に
弊社も携わらせて頂いたことを紹介したいと思います。
実習内容は2部構成で、
1部は温室で、弊社概要やトマトの生育状況や生理生態の説明をし、
学生の皆さんにトマトの収穫をしてもらいました。
当日の天気は曇りだったため温室の中は比較的暑くなかったようです。
晴れの時は、温室は30℃を優に超すので
学生の皆さんに中の状況を体験してもらいたかった気持ちもありますが、
熱中症の危険もあるので過ごしやすい環境でよかったと思います。
2部では、収穫してもらったトマトとスーパーで販売している大玉トマト
と中玉トマトの3種類の糖度測定を行って頂きました。
また糖度測定も破壊式糖度計と非破壊式糖度計で測定して頂きました。
野菜や果物を購入する際に、一つの指標として糖度が使われますが、
その糖度がどのように測られているのか、
また糖度とは何を表しているか、
糖度が高い=甘い、おいしいなのか?
といったことを知り考えてもらえたらと思い企画しました。
ここで糖度について少し解説したいと思います。
「糖度」の値として広く採用されているのが「Brix値」です。
これは水の中に含まれる成分量に応じて光の屈折率が変わることを利用しています。
野菜や果物の中には糖成分の他に、塩分や酸、アミノ酸など様々なものが溶けています。
なので糖成分以外の成分が多く含まれていたら「Brix値」が高くなります。
レモンなどの酸っぱい果物の糖度が高いのはこのためです。
高糖度トマトを食べて甘いけど、酸っぱいと思ったことがある方もいるかもしれません。
単純に糖度=甘いではないことを覚えてもらえたらと思います。
甘味や酸味、うま味などのバランスや、温度、食感と味を決める項目は多くあり、
人によっても感覚が違うので、100人食べたら100人おいしいというのは難しい話ですが、
多くの人がおいしいと言ってくれるものを生産できたらと考えています。
写真は糖度計について説明している様子です。
貴重な経験ができました。参加して頂いた学生の皆さんありがとうございました。
0コメント