安定出荷のための改善策~栽植密度のはなし~
長かった夏が終わったと思ったら、肌寒くなり季節が進んでおります。
今年の夏は記録的な暑さでトマトにおいては市場価格が稀にみる高値を記録しました。
この高値の時期にたくさん出荷できれるのが一番良いのですが、なかなか難しいです。
市場価格が高いと消費者の購買習慣がなくなってしまうことも生産者の心配ごとでもあります。
弊社のトマトの出荷状況は少しずつ増えてきております。
写真のように果実はたくさん実っているですが、急激な気温の低下で色づくのが遅くなっています。
楽しみしている方々もう少しお待ちください。
上の写真は現在の4号ハウスの様子です。
弊社の今年の取り組みとして栽植密度を上げての栽培を行っています。
栽植密度を上げた経緯を簡単にお話します。
これまでは20a、4区画でのリレー栽培。(1区画1800株 1800株×4区画=7200株)
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問題点:高温などによる失敗区画があると次の区画の収穫まで時間がかかり安定出荷できない。
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解決策:区画を細分化する。
4区画→7区画(900株×4区画+1200株×3区画)
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問題点:900株の区画が収穫期間の時、株数が少ないので単純に収量が少ない。
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解決策:900株の区画の栽植密度を上げ株数を増やす。
900株(株間24cm)→1200株(株間18cm)
1200株×7区画=8400株
上記の流れがあり栽植密度を上げることになりました。
結果に関してはこれからしっかり分析していきたいです。
Dトレイ栽培では上記図のように1トレイ10穴にどのように配置するかで栽植密度を変更することが可能です。
上記図の他に弊社では、幼苗期間では10穴全て使って育苗し、本圃で植え替え作業をしています(2次育苗)。
1ポットで10株育苗、運搬が可能で、また培地に根がまわれば簡単に植え替えすることができる点もDトレイ栽培のメリットの一つです。
量を求めるか、質を求めるか、生産者の栽培目的により栽植密度を選択することが大切です。
栽培担当 飯田
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