藤枝市立葉梨中学、岡部中学の職場体験5月12日から14日に藤枝市立葉梨中学校の2年生男子2名、女子1名が、5月20日から21日に同岡部中学の2年生男子2名が職場体験として、弊社でトマト、メロンの栽培管理を体験しました。将来の進路の希望はさまざまで、「将来農家になりたい」との希望を持っている生徒もいれば、将来の職業について何も決まっていない生徒(こちらが普通)や将来は調理師さんにという生徒さんまで様々でした。職場体験に期待することとして「職場で働く人の気持ちを知ること」、「どのように育てたらおいしくなるかを学びたい」という子もいて、そんな期待に応えられるか、不安がいっぱいなところでした。2日あるいは3日という短期間では、そのような高尚なことはなかなか教えられないけど、農業は経験と勘だけでなく サイエンスである(突き詰めれば農業は光合成を最大にすること)ということを、考えてもらうように指導しました。実際の作業は、トマトの収穫と選果、下葉欠き、脇芽取り、誘引、2次育苗(葉梨中学のみ)、メロンの誘引、下葉欠きなどを行いました。作業の中では、トマトの収穫作業が一番興味の持てた作業のようでした。まだまだ体験してほしいことはたくさんありましたが、2日あるいは3日という短い期間では時間が限られ、農業の何たるかを教えることは難しかったです。それでも最後のアンケートに、職業体験によって将来農業が職業の選択肢に考えられるという生徒さんが2人もいたことは、受け入れ者として嬉しいことでした。今回弊社を職業体験の場として選んでくれた皆様の益々のご活躍をお祈りいたします。2025.06.18 08:38
農林環境専門職大学短期大学部からの研修生服部蓮君の感想HPのトラブルで掲載のタイミングを逸しておりましたが、静岡県農林環境専門職大学学生研修(令和6年4月15日~5月31日)服部蓮君の感想を掲載します。暑い中、お疲れさまでした。今回の研修では実際の農業の現場で働くことで、学校では得ることのできない様々な経験、知識を得ることができました。これまでは栽培管理など作業をする際「どうやるのか、何をするのか」しか見ていませんでしたが、今回の研修で「これを何故やるのか、どのような効果と何故その効果が表れるのか」といった原理を知ったうえで作業することは、学校での管理作業時や別の農場に行ったとしても応用が利きやすいためこの考え方はとても大切と実感しました。また、「どの作業から優先的にやるか、どうしたら早く作業が進むか、次の作業がしやすくなるか」等考えながら作業することで、より効率よく作業を進められるため、これはどんな作業であっても意識しておく必要があると学びました。 作業中や毎日行う給排液調査の時など、作物の様子や給排液のECや硝酸イオンの変化から日々改善していく姿勢もとても大切と思いました。またECや硝酸イオンといった数字だと変化が一目でわかるので改善しやすいと感じました。 収量や環境データ等、データの収集と利用も少し手間はかかりますが、過去のデータと比較することで「どこが違ったのか、次はどのようにするべきか」を考えやすくなるため手間やセンサー等のイニシャルコストがかかっても、それだけ価値のあるデータが手に入ると実感できました。「農業はサイエンス」という言葉にすごく納得しました。今回の研修で得たものを今後に活かして、より良い農業者になれたらと思います。1か月半ありがとうございました。静岡県立農林環境専門職大学 短期大学部 2年 服部 蓮2024.11.18 04:49
1年間のご無沙汰でしたブログの更新を1年間サボっておりまして、久しぶりの更新です。これまでのお詫びと1年間の主な動きを報告します。「サボっていた」というのは、正直言いますと間違いで、HPの入力方法にトラブルがあり、更新できないでおりました。問題は解決に向かっていますので、今後は定期的にブログをアップしていきます。1年間の出来事で主なことは、社員勝木勇氏の採用(2024年3月16日~)と社員飯田昌樹氏の退職(2020年7月1日~2024年1月31日)です。飯田氏には約3年半の間、精力的にトマト、メロン生産に貢献していただきましたが、この度独立して就農することになりました。益々のご活躍をお祈りいたします。勝木氏には、飯田氏に代わって会社を盛り上げていただきたいと思います。栽培・生産に関しては、夏の高温にトマトが打ち負かされて、収量が激減しました。今後機会をみて、詳細を報告いたします。今後のブログにご期待ください。糠谷 明 代表取締役2024.11.13 08:52
皆様2023年はいかがだったでしょうか?皆様お世話になっております。栽培担当の飯田です。これまでブログ内で社内の様子や栽培データを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?少しでもお役に立っていれば幸いです。そして年内最後の記事、そして私の最後の記事になります。1月をもって静岡アグリビジネス研究所を退社し、独立就農をします。ここで学んだ経験や知識を生かし、消費者から評価される生産者になれればと思っております。最後に現在の8号の様子を紹介します。8号ハウスではメロン栽培の後に高糖度トマトを栽培しています。高糖度トマトに関しては過去の記事でも紹介していますが、サイズはそのままで、糖度中玉、ミニ以上で、お手頃な価格な大玉トマトがあればうれしいですよね。昨年の反省を生かし、プレミアム静大トマトをたくさん出荷できると思います。赤くなり、糖度が上がるまでしばらくお待ちください。2023.12.30 04:10
農林環境専門職大学短期大学部からの研修生感想静岡県立農林環境専門職大学短期大学部の学生が10月10日から7週間、弊社にて企業研修を行いました。弊社での研修を終えての感想をこちらに載せたいと思います。 実際に仕事として農業を営んでいる企業の仕事内容を経験させていただいたことで、大学では学べなかった多くの事を学ぶことが出来ました。 区画リレー栽培によって播種から片付けまでの一連の作業を体験出来たのも非常に貴重な事だと感じています。単純な管理作業中では、作業をただやっているだけでは時間を浪費してしまうのだということを知り、どのようにやればより早く出来るのか、自分で自分なりの効率的なやり方を見つけていかなければならないのだということを学びました。 この会社でのキーワードとなっている「農業はサイエンス」という言葉も、今回の研修を通してまさにその通りなのだと感じました。農業というのはただひたすらに作業に取り組むものではなく、いかに純光合成量を上げ、生産量を増加させるのかが肝要なのだと気づき、そのためには日々の管理でデータを取り、そのデータを参照してその時々に合った設定に変えていくという流れが、美味しい農作物を作るコツなのであると学ぶことが出来ました。 そして農業における最も重要な要素、それは「作物をよく観察すること」これが非常に大事であると今回の研修で強く実感しました。日々の作業に取り組む上で、まずは作物がどのような状態であるかを常に把握しなければならず、それを踏まえた上で行う作業を決め、取り組んでいかなければならないのだと学びました。このような事は基本中の基本であると思いますが、だからこそこの基本を常日頃から注意深く続けていく必要があるのだと痛感しました。 今回の研修では非常に貴重な経験を沢山させていただきました。この経験をこれからの農作業にしっかり生かしていきたいです。 静岡県立農林環境専門職大学短期大学部 2年 岩佐大和2023.12.04 07:32
安定出荷のための改善策~栽植密度のはなし~長かった夏が終わったと思ったら、肌寒くなり季節が進んでおります。今年の夏は記録的な暑さでトマトにおいては市場価格が稀にみる高値を記録しました。この高値の時期にたくさん出荷できれるのが一番良いのですが、なかなか難しいです。市場価格が高いと消費者の購買習慣がなくなってしまうことも生産者の心配ごとでもあります。弊社のトマトの出荷状況は少しずつ増えてきております。写真のように果実はたくさん実っているですが、急激な気温の低下で色づくのが遅くなっています。楽しみしている方々もう少しお待ちください。2023.11.11 07:26
猛暑の中、生産者はどうすべきか皆様、暑い日が続いております。今年は記録的な暑さで、9月に入ってもまだ日中は30度を超えています。毎年毎年、異常気象と言われますが、これが何年も続くと通常な気象になってしまいますね。この気象条件で、何も対策をしないのは得策ではありません。弊社でも低コストでの対策を考えています。弊社では、ビニールハウスの外部に遮熱シートを付けることにしました。下の写真は遮熱シートを張ったハウス内部の様子と、外観になります。この遮熱シートは張りっぱなしではなく、自動巻き機能を付けました。巻き上げ原動機を環境制御装置に繋げることで、時間や日射量を基に制御することを考えています。これにより、曇、雨の日射の少ない日や、朝夕方の日射が少ない時間帯には、自動で遮熱シートを開けることができます。遮熱シートは光合成に必要な光は取り入れるため、ハウス内は明るく、また日中もそこまで気温が上昇しません。対策の一つとして遮熱塗料もありますが、遮熱シートを自動巻き上げにすることで採光量も増え、また遮熱塗料よりも塗布の手間と資材費の観点からコストパフォーマンスが良いのではと考え、遮熱シートを導入しました。2023.09.03 07:14
メロン販売開始します!皆様、お久しぶりです。今年の梅雨は梅雨らしい梅雨といったかんじでずっと天気が良くないですね。あっという間に今年も半年が終わってしまい、7月に入りました。7月に入ると静大メロンの販売が開始になる季節です。来週あたりからお近くの田子重で並ぶと思いますので、ぜひご購入お願いします。2023.07.01 07:15
病害虫対策は初期防除を重点に 施設園芸の病害虫対策として農薬散布がひとつの手段として挙げられます。 ここで気を付けなければならない点として薬剤抵抗性があります。農薬散布で病害虫に薬剤抵抗性がついてしまった場合、薬剤抵抗性を持つ農薬とは別の作用機構をもつ農薬を散布する必要があります。これをローテーション散布と言います。病害虫被害を出さないためにいろいろな農薬を散布すればいいというわけではありません。ローテーション散布を繰り返して効果があればいいのですが、病害虫増加を抑えられなかった場合、強い薬剤抵抗性を持つ病害虫が残り負のスパイラルに陥ってしまいます。 農薬の使用を減らすことはたくさんのメリットがあります。やはり農薬の使用が少なければ消費者の方々には安心安全をお届けすることができます。生産者にとっては農薬量の削減だけでなく、労働時間の短縮にもつながり費用削減の効果があります。 弊社での農薬使用の取り組みとしては、初期防除を徹底し、生育初期に忌避剤と硫黄剤の組み合わせで定期的に散布しています。忌避剤と硫黄剤は所謂化学農薬ではなく、食品添加物や有機農産物栽培に使用可能なものを使用しています。またこれに併せてコナジラミやスリップスの天敵昆虫であるタバコカスミカメを導入し、化学農薬の使用を極力抑えた防除に取り組んでおります。この初期防除の取り組みを、データを使って比較したいと思います。2023.03.05 03:51
2023年冬のトマト栽培状況2022年秋作の栽培状況を昨年11月1日に紹介しましたが、今日は冬作の栽培状況を紹介します(写真、説明は1月31日現在)。1月末は10年に一度という大寒波が襲来し、暖房費がかさんで苦労していますが、今のところトマトは寒さにもめげず、順調に生育しています。冬の静岡は晴天続きで日照時間が長く、また窓が閉まっている時間も長いため、二酸化炭素施用を効果的に行えるので、暖房費がかかる&成熟期間が長くなることを除けば、栽培しやすい季節です。昨年から猛暑対策として4ブロックのリレー栽培を7ブロックに変更していますが、ようやく7ブロックの作型で順調に栽培できるようになりました。昨年秋の収量減少を何とかカバーしたいと思います。前回もお示ししましたが、再度弊社の温室の平面図で7ブロック(3号AB、3号CD、5号東、5号中、5号西、4号GH、4号EF)を生育ステージの若い順に紹介します。2023.01.31 07:41
3ヶ月間お世話になりました!研修生の伊藤です。3カ月の研修も最終日になりました。Dトレイ栽培に必要な一通りの作業を経験させていただきましたが、どの作業も想像以上に奥が深く、スタッフの方々の技術に驚いてばかりの毎日でした。作業の合間には、定期的に5中ブロックの茎径調査をさせていただきました(表)。2023.01.30 04:35
2022年のまとめ②~光合成、収量を上げるには~ 前回の記事では今年の環境データを振り返り、光合成と収量の関係を見ました。 光合成量が増えれば、収量が増えることの関係は見えましたが、環境値(光、温度など)で決まってしまうとも言えます。 では収量、光合成量を上げるにはどうしたら良いか考えてみます。1~3月、4~6月、7~9月、10~11月の温室内の各環境値の日平均値を出し24時間での推移をグラフ化してみました。 まずは冬季1~3月のグラフです。 2022.12.25 06:22